障害福祉サービス事業所の指定申請は提出書類が多く、初めての方には特にハードルが高く感じられると思います。今回は、障害福祉サービス事業所の指定申請に必要な書類を、カテゴリ別に整理してご説明します。
なお、「指定」そのものの意味・仕組みについては、以下の記事をご覧ください。
・障害福祉サービスとは?制度の全体像をわかりやすく解説します!
・障害福祉サービスの指定権者とは
指定申請の根拠と窓口
障害福祉サービス事業所の指定申請は、障害者総合支援法第36条第1項に基づいて行います。
申請窓口(指定権者)はサービス種別によって異なります。
- 都道府県知事:訪問系サービス・居宅介護・就労継続支援・就労移行支援など
- 市町村長:計画相談支援など
東京都に申請する場合は、東京都福祉局の「指定申請の手引き」(東京都福祉局Webサイト)の最新版で確認してください。様式は毎年度改訂されることがあります。
指定申請に必要な書類一覧
書類は大きく「①全サービス共通」「②法人種別による追加書類」「③サービス種別による追加書類」に分けられます。
① 全サービス共通書類
| 書類名 | ポイント |
|---|---|
| 指定申請書(様式第1号) | 申請するサービス種類・事業所名・所在地などを記載 |
| 付表(サービス種別ごとの様式) | 事業ごとに異なる。定員・従業者数などを記載 |
| 運営規程 | 事業の名称・目的・運営方針・利用料等を定めたもの(詳細は後述) |
| 従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表(シフト表) | 常勤・非常勤別に従業者全員分を記載 |
| 資格証の写し・実務経験証明書 | サービス管理責任者・生活支援員・相談支援専門員など、資格要件がある職種の証明 |
| 平面図(事業所の間取り図) | 居室・相談室・浴室等の配置と面積がわかるもの |
| 設備・備品一覧 | 必要な設備が整っているかの確認 |
| 建物の賃貸借契約書または建物登記事項証明書 | 事業所を賃借する場合は契約書、自己所有の場合は登記簿謄本 |
| 誓約書 | 欠格事由(障害者総合支援法第36条第3項各号)に該当しないことを誓約 |
| 資産の状況を証する書類 | 決算書など |
運営規程の記載必須事項は、各サービス種別の指定基準省令で定められています。省令で定められた記載事項を一つ一つ確認することが重要です。
② 法人種別による追加書類
申請者が法人(社会福祉法人・NPO法人・株式会社など)の場合は、以下が必要です。
| 書類名 | 対象 |
|---|---|
| 定款(または寄附行為) | すべての法人 |
| 法人の登記事項証明書 | すべての法人(発行から3ヶ月以内のもの) |
| 役員名簿 | 理事・監事・取締役等の氏名・住所・役職一覧 |
| 直近の財務諸表(貸借対照表・損益計算書等) | すべての法人 |
社会福祉法人の場合はさらに、所轄庁の認可書の写しなどが求められることがあります。
③ サービス種別による追加書類(例)
サービスの種類によって必要書類が異なります。代表例を挙げます。
グループホーム(共同生活援助)の場合
- 物件ごとの平面図・写真
- 世話人の資格・経験を証明する書類
- 入居者の安全確保に関する計画(消防設備関係)
就労継続支援B型の場合
- 作業内容・工賃の見込みを記載した事業計画
- 作業スペースの設備・機械一覧
計画相談支援・地域相談支援の場合
- 相談支援専門員の証明書類(研修修了証等)
準備でよくある3つのミス
ミス①:運営規程の記載漏れ
運営規程は「作ればOK」ではなく、省令で定める必須事項が抜けていると補正を求められます。東京都では審査前に「事前確認チェックリスト」を活用することが推奨されています。
ミス②:資格証・修了証の有効期限・内容の確認不足
サービス管理責任者(サビ管)の実務経験年数の計算や、研修修了要件は2019年度以降に見直されています。
実務経験年数が要件を満たしているか、しっかり確認しましょう。
ミス③:建物の用途変更確認の漏れ
グループホームや施設系サービスでは、建物の「用途」が福祉施設・共同住宅として適切に登録されているか、建築基準法上の問題がないかを事前に確認する必要があります。
まとめ
指定申請に必要な書類は、①全共通書類、②法人書類、③サービス固有書類の3層構造になっています。必要書類のチェックリストは、申請先の都道府県・市町村が公表している「指定申請の手引き」の最新版を確認しましょう。
「書類の準備が大変で、本業に集中できない…」という方は、ぜひ一度ご相談ください。書類の収集から申請窓口との調整まで、一括してサポートします。
行政書士 高橋一樹(東京都小平市)
障害福祉サービス事業者の申請・運営サポートを専門としています。
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