障害支援区分とは?区分1〜6の違いと判定の仕組み

こんにちは!行政書士の高橋です。

今回は、障害福祉サービスを利用するうえで欠かせない「障害支援区分」について解説します。

事業所を運営していると、「この利用者さんの区分はいくつ?」「うちのサービスは何区分以上が対象?」といった話が日常的に出てきます。しかし、そもそも障害支援区分がどのように決まり、何を意味するのかを正確に理解している管理者は意外と少ないものです。この記事で基礎から整理しておきましょう。


障害支援区分とは?

障害支援区分とは、障害者の心身の状態を総合的に示す6段階の区分のことです。

根拠法は障害者総合支援法(詳細についてはこちらのブログをご覧ください)第4条第4項に規定されており、「障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示すもの」と定義されています。

以前(旧・障害者自立支援法の時代)は「障害程度区分」と呼ばれていましたが、2014年4月に障害者総合支援法が完全施行されたタイミングで現在の名称に改められました(障害者総合支援法附則第3条参照)。名称変更の背景には、「程度」という言葉が障害の重さそのものを示すような誤解を生みやすいという指摘があり、「必要な支援の度合い」という趣旨をより明確にするためです。


区分1〜6の違い

障害支援区分は1が最も低く、6が最も高いです。数字が大きいほど、日常生活・社会生活において必要とされる支援の度合いが大きいことを意味します。

区分支援の目安
区分1支援の必要度が最も低い
区分2やや支援が必要
区分3中程度の支援が必要
区分4相当程度の支援が必要
区分5高度な支援が必要
区分6支援の必要度が最も高い

「非該当」という判定もあり、この場合は障害支援区分に該当しないと判断されたことを意味します。

サービス種別によって、利用に必要な区分の下限が定められている場合があります。たとえば、生活介護は原則として区分3以上(施設入所支援の場合は区分4以上など、例外規定あり)、重度訪問介護は区分4以上が利用要件とされています(障害者総合支援法に基づく各サービスの基準省令・告示を参照)。事業所として利用対象者を確認する際は、必ず該当サービスの指定基準を確認してください。


区分はどうやって決まるのか?判定の流れ

障害支援区分の判定は、市区町村が主体となって行います(障害者総合支援法第21条)。流れは以下のとおりです。

① 申請

利用者(または保護者・支援者)が市区町村の窓口に申請します。

② 認定調査(80項目)

市区町村の職員または委託を受けた相談支援事業者が、本人の自宅等を訪問して認定調査を行います。調査項目は全80項目(移動・動作・身の回りの世話・コミュニケーション・行動・特別な医療)にわたります(「障害支援区分認定調査員マニュアル」参照)。

③ 医師意見書

主治医が意見書を作成します。医療面・精神科的な背景なども区分判定に反映されます。

④ 一次判定(コンピュータ判定)

80項目の認定調査結果と医師意見書の一部情報をもとに、国が定めたモデルをコンピュータが処理し、一次判定が出ます。

⑤ 二次判定(市区町村審査会)

一次判定の結果に加え、認定調査の特記事項・医師意見書の全体を審査する「市区町村審査会(障害支援区分認定審査会)」が開催されます(障害者総合支援法第26条)。審査会の意見をもとに、一次判定よりも区分を引き上げ・引き下げることがあります。

⑥ 区分決定・通知

市区町村が区分を決定し、申請者に通知します。有効期間は原則3年(更新時は最大3年)ですが、心身の状態に変化があれば随時変更申請が可能です(障害者総合支援法第23条)。


事業所として押さえておくべきポイント

① 利用者の区分と自事業所のサービス対象を把握する

提供するサービスによって利用できる区分の下限が異なります。新規の利用者を受け入れる際は、受給者証に記載された区分を必ず確認しましょう。

② 区分が変わることがある

利用者の状態は変化します。区分更新(3年ごと)や変更申請のタイミングで区分が変わった場合、サービス提供の可否や報酬単価に影響することがあります。区分の更新時期を事前に把握しておく体制が重要です。

③ 非該当でもサービスを利用できるケースがある

障害支援区分の判定が「非該当」でも、就労移行支援・就労継続支援B型・共同生活援助(グループホーム)など、区分の要件がないサービスは利用可能です。「区分がないから何もできない」と誤解しないよう、サービス種別ごとの利用要件を確認してください。


まとめ

障害支援区分は、利用者に「どの程度の支援が必要か」を示す共通言語です。事業所として正確に理解しておくことで、利用者への適切なサービス提供と、安定した事業所運営につながります。

行政書士 高橋一樹(東京都小平市)
障害福祉サービス事業者の申請・運営サポートを専門としています。
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